2024年7月3日、上海新国際博覧センターにて、ディスプレイ業界の年間最大イベント 「DIC EXPO 国際ディスプレイ技術・応用イノベーション展」 が開催された。本展示会は、グローバルなディスプレイ産業のトレンドを示す指標とも言える存在であり、今年は特設された 「ジャパンパビリオン」 に JDI、JNC、カンケン、キヤノン など、10社以上の日本を代表するリーディングカンパニーが集結。最先端技術を披露し、日本のディスプレイ産業が持つ強固な技術基盤と革新力を世界に示した。






「日中ディスプレイ産業の協調発展」 という業界の背景のもと、日本パビリオンでは メタバース、車載ディスプレイ、Mini/Micro LED などの新興分野に焦点を当て、ディスプレイ材料、製造装置、最終製品に至るまで、産業チェーン全体をカバーする最新ソリューションを発表した。JDIの eLEAP技術を搭載したノートPC向けディスプレイの世界初公開、JNCの 新型液晶材料、カンケンの 環境対応型廃ガス処理システム など、画期的な技術が業界の注目を集めた。
JDI:ディスプレイ技術のパイオニア、3つの革新的製品を発表
ディスプレイ技術の先駆者であるJDIは、以下の 3つの革新技術 を発表した:
木材や石材など多様な素材に適用可能な スマートインタラクションの新基準 を確立。
1.eLEAP技術を採用した14インチPCディスプレイ
画期的な技術により 1600nits の高輝度を実現(従来製品比3倍の向上)。
2.世界最高解像度の2D触覚センサー
6720ピクセル による精密な圧力分布モニタリングを実現。
3.Smart Surface 高感度センサー




JNC:液晶材料分野のリーディングカンパニー
JNCは、 DSC/EVF/PJMNT/NBPC などの多様な用途に適用可能な液晶材料を展示。
高コントラスト、高透過率、迅速な応答性を備え、 テレビから車載ディスプレイまで幅広いニーズ に対応する。
カンケン:環境技術の革新者、VOC処理システムを発表
環境技術のリーディングカンパニー カンケン は、 VOC(揮発性有機化合物)処理システム を発表。
ディスプレイ製造における 持続可能な環境対策 を提供
固定濃縮燃焼技術 により エネルギー消費を40%削減
廃ガス処理効率99.9% を実現

環境技術の専門家である康肯は、固定濃縮燃焼技術を採用した画期的なVOC処理システムを開発し、エネルギー消費を40%削減し、廃ガス処理効率を99.9%に向上させ、ディスプレイ製造にグリーンソリューションを提供しています。

日本館の設備・材料メーカーが最新技術を披露
Resonacが展示した ACF(異方性導電フィルム) は、液晶ディスプレイパネルに応用され、ドライバICと液晶パネルの接続 に使用される。はんだを使用せず、低温熱圧着 により、イメージセンサーなど微細回路を持つ部品と基板のフィルムを接続することが可能である。

キヤノン : MPAsp-E1003H高精度露光装置 を発表。
スマートフォンや車載ディスプレイなど ハイエンドパネル向けに特化

Zacros : PET保護フィルムを世界初公開
自動剥離技術を採用、月間生産能力 100万㎡突破

SHOEI昭栄株式会社
次世代ディスプレイ技術に不可欠な コアマテリアルを供給
共同開発した 量子ドット材料 により 110% NTSC広色域 を実現

まとめ
今回のDIC EXPO 2024では、日本のディスプレイ産業を代表する企業が最先端技術を披露し、業界の未来を方向付ける重要な場となった。JDIの eLEAP技術、JNCの 高性能液晶材料、カンケンの 環境対応技術 など、各社が持つ独自の強みを活かし、ディスプレイ産業全体の発展に貢献していることが明確に示された。また、日本館の出展企業が繰り広げた多様な技術革新は、ディスプレイの 高性能化・低環境負荷・広色域化 などの分野で新たな可能性を切り開いた。今後、日中企業間の連携がさらに深化することで、グローバル市場における競争力の一層の向上が期待される。




VERYDIGIは、日本パビリオンの 主要な企画・運営担当 として、全プロセスを主導した。出展企業の募集、展示エリアのデザインから設営調整、現場でのサービス最適化、メディアリソースの連携 に至るまで、各工程の完成度を細部にわたり管理した。
多方面の協力のもと、日本パビリオンは 専門的な運営力 により、初日から多くの来場者を惹きつけ、大きな関心を集めた。本展示会の成功は、実邑文化が持つ 国際展示会におけるリソース統合力と異文化コミュニケーションの強み を如実に示すものとなった。